3月21日 明日こそは暖かくなる!はず

言及殺虎(言、虎を殺すに及ぶ)(「水東日記」)

今年も阪神は強そうだが、今日のところはメジャーリーグの開幕の話題ばかりです。それはそうとしまして、花粉のせいか、すごく寒いからか、鼻水が出て目がぼんやりして調子悪いんで早く寝よう・・・だがその前に今日も勉強だ。他のひとの知らないような新知識を得て、見返してやるのだ。

ラスボスはトラよりおれかも、でぶー!

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明の前半、15世紀の半ばぐらいのことですが、元帥府の茶会に行ったら、

言及殺虎。

それにしても、

虎骨之異、雖咫尺浅草能身伏不露、及其虓然作声、則嶷然大矣。

「虓然」は「吼える様子」、「嶷然」は「どでかい」。

このような怖ろしいトラですが、人間には敵いません。

殺虎法、当用三支鎗。

その鎗を使えば、

虎撲人、性勁、必及中鎗即殺者上格、退次之、左右鎗既接、可殺也。

「なるほどなあ」

と感心していると、別の人が言い出すには、

野豕力雄甚、牙一触馬腹即潰。

「野豕」は文字通り「野ブタ」(野生に帰ったブタ)かも知れませんが、牙があるので「いのしし」と解しておきます。

こちらの方がトラより厄介だ、と。

其尤老者、恒身漬松脂、眠以砂石、為自衛之計。鎗不能入也。

「へー、それはすごいですね」
ある人が
「おたくさまは、あのことはご存じですかな?」
と、声をひそめて言うには、

中官海寿、射生有名、無不応弦倒。

当時の政府は、地方や軍隊に「政治将校」のように宦官が派遣されて監視していました。海寿はその一人で、おそらく権力に近づくために自宮(自発的に宮刑=アレを切る)した有能な人物だったのでしょう。

その海寿さまが、

一日、得老豕、矢着輒火迸、数矢不入。

イノシシはどんどん近づいてきます。

その時(どうせ悪意を持ってしか上に報告しない宦官など放っておけばよろしいものを・・・)、

一老胡教之云、令数卒随之作呵喝声。

そうしたところ、威嚇するかのように、

豕、必昂首聴。

その瞬間に、

頷下着矢、彼必倒地。

「おう!」
そのようにしたら、イノシシは足を止め、苦しそうに身もだえした。

老人がさらに叫んだ、

尾後更着矢。

と、ずぼん、ずぼん、と続けざまにしりの穴に矢をぶちこむと、

斯仆矣。

「さてさて、イノシシどのの次に血祭にあげられるのはどなたになりますやら・・・」

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明・葉盛「水東日記」巻二十八より。これは勉強になった。今度トラやイノシシと戦う時には参考にします。宦官とか政治将校とかそれに類する者に対応する時にも参考にします。チャイナ古典はタメになるなあ。・・・と新知識を身に着けているうちにまたこんな時間に!

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