二百小饅頭(二百の小饅頭)(「古今談概」)
立春です。投資してないから暖かくならないでしょうけど、でかい気分で行きましょう。

ぐつぐつ煮込んで骨まで暖かくしてやるぜ。おまえをな。
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明の正徳年間(1506~21)、世の中がたいへん贅沢になり、宦官や武人貴族の家の宴会では、
有取鶏卵或鵞鴨卵破之、不知何術分黄白、而以牛胞刳浄、裹其外、約斗許大。
鶏卵あるいは鵞・鴨の卵を取りてこれを破り、何の術か知らざれども黄白を分じ、而して牛胞の刳浄せるを以てその外を裹み、約斗ばかりの大とする有り。
ニワトリのタマゴ、あるいはガチョウやカモのタマゴを大量に取ってきて、これを割る。方法はわからないのだが、うまくそれを黄身と白身に分ける。それから、ウシの胃袋の内側をよく洗って、タマゴを容れる。だいたい17リットルぐらいの大きさになる。
これを
熟而献客、曰、此駝鳥卵也。
熟して客に献じ、「これ駝鳥卵なり」と曰えり。
よく茹でてお客に出す。「これはダチョウのタマゴです」と説明する。
ウシの胃袋を割ると、白身と黄身に分かれたどでかい茹で卵が出て来るというわけである。
また、
作饅頭大于斗、蒸熟而当席破之。
饅頭の斗より大なるを作りて、蒸熟して席に当たりてこれを破る。
17リットル以上の大きさの饅頭を作る。よく蒸して、テーブルまで持って行って配膳し、饅頭の皮を破ってもらう。
すると、
中有二百許小饅頭、各有餡而皆熟。
中に二百許りの小饅頭有りて、おのおの餡有りてみな熟せり。
中から二百個ぐらいの小さい饅頭が出て来る。それぞれにあんこが入っていて、すべてよく熱が通っている。
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明・馮夢龍編「古今譚概」汰侈部第十四より。これぐらいなら食えたと思います。若いころは、バブルの時代だったから毎日こんなの食べてたね。ぎょうざ200ケ、コロッケ200ケ、すし200カンぐらい平気でした。ごはんはドラム缶で食ってたなあ。それにひきかえ今の若い者は・・・。
バブルのころなら440万ぐらい一晩でクリアできたかも。