不惑偶然(偶然に惑わず)(「呻吟語」)

今日はもうダメだ猫の日です。何もしたくない・・・という日に偶然用事があったりします。でもしなければ大丈夫。

カッパやあぶらネコのように「こいつはダメだ」と思わせれば同情を惹いてもらえるものがもらえることもある。

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ぎぎぎ、と歯を食いしばり、泣きだしそうなのをこらえて、うううと呻き、吟ずるように言うコトバ。

有当然、有自然、有偶然。

当然なるもの有り、自然なるもの有り、偶然なるもの有り。

まさにそうすべきことがある。勝手にそうなることがある。どういうわけか、たまたまそうなった、ということがある。

「軍人、変人、凡人」みたいですね。誰が勝つんだっけ。

君子尽其当然、聴其自然、而不惑於偶然。

君子はその当然を尽くし、その自然に聴(まか)せ、而して偶然に惑わず。

みなさん、おのれのそうすべきことをきちんとやり抜いて、勝手にそうなることは邪魔せずに、そして、たまたまそうなってしまった、ということに騙されないように。

ところが、

小人泥於偶然、払其自然、而棄其当然。

小人は偶然に泥(なず)み、その自然に払(もと)り、而してその当然を棄つ。

ダメはやつは、たまたまそうなった、ということを成功体験にしてこだわり、勝手にそうなることに不満でかき回し、そして、そうすべきことを投げ出してしまう。

噫。偶然不可得。并其当然者失之。可哀也。

噫(い)。偶然得べからざるなり。幷せてその当然なるものもこれを失う。哀れむべきなり。

ああ! たまたまそうなったことは、もうそうなることはない。これに加えて、そうすべきこともしない。可哀そうだなあ。

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明・呂坤「呻吟語」第118則。わたしども小人は、当然ながら、自然に、偶然だけに頼って生きてきたわけです。要するに、「肝冷庵さん、かわいそうでちゅ、なでなで」ということでしょう。

みなさんも同情してもらえるように、がんばろう。もう少しだ!

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