共沈蘖海(共に蘖海に沈む)(「格言聯璧」)
〇〇も週刊〇〇も〇〇〇も、もしかしたら〇〇や〇〇もみんな一緒に沈んでいくかも。

わたしも孤独とともに発展したようなエロ小説を書いたから地〇へ行った、とずいぶん批判されたんよね。清さんの方は行ってるんじゃないの。
・・・・・・・・・・・・・・・・
いやいや。大丈夫でしょう。確約はできませんが。
清の時代のことですが、福建の諸葛潤は、
善画彩色春宮、浪游都下、名重而価亦高、諸貴人子弟日昵近之、家遂富。
彩色の春宮を善画し、都下に浪游して、名重くして価また高く、諸貴人の子弟、日にこれに昵近し、家ついに富む。
色付きのエロ画を上手に描いた。福建から北京に出てきたが、エロ画師として有名で、その画の値段も高かった。えらい人の御曹司たちが、毎日毎日彼とねんごろにしていたので、とうとう大変なお金持ちになった。
おカネがあると犯罪を呼び寄せます。
一夜、盗入旅邸、潤大呼、盗先斫落其手、連揮数刃而絶、財帛席巻去。
一夜、盗、旅邸に入り、潤大いに呼ばうも、盗、まずその手を斫り落とし、連ねて数刃を揮いて絶し、財帛を席巻し去れり。
ある晩、強盗が彼の北京邸に入った。諸葛潤は大声で叫んだが、強盗は(抵抗されないように)彼の両腕を斬り落とし、それから何度も切りつけて殺して、財産や絹などの貴重品をごっそり持ち去ってしまった。
その後、
広東李孝廉得其遺稿、嘆曰、是物流伝、害人子弟不少。
廣東の李孝廉、その遺稿を得て、嘆じて曰く、「この物流伝すれば、人の子弟を害すること少なからざらん」と。
廣東の李孝廉という地元の知識人が、諸葛潤の遺した原画集を入手し、ため息をついて言った。「こんな作品が世の中に出回ったら、あちことに家で、ずいぶん多くの若者がダメになってしまうだろう」
と。
そこで意を決して、
償其値而悉火之。
その値を償いて悉くこれを火にせり。
高い値段を払って(、諸葛潤の遺稿を手に入れると)これをすべて焼いてしまった。
かくして諸葛潤のすばらしいエロ画は遺らなくなってしまったのだが、
李于是年中式、子亦先後連捷南宮。
李はこの年に中式し、子また先後して南宮に連捷せり。
李はこの年地方試験に合格、子どもも前後して地方試験、さらに南京で行われた省の試験にも合格した。
善行が報われたのである(と思う)。
ああ。
奉勧画家不画春宮、免使天下不識文字之人共沈蘖海。
画家に奉勧して春宮を画かざらしめ、天下の文字を識らざるの人をして、共に蘖海に沈ましむるを免れしめん。
使役表現が重なって難しいですが、
画家たちに、エロ画を描くのをやめるようにお願いして、彼が、この世の中の文字を知らず教養も無く、エロ画を喜んで見てようなやつらとともに、罪の海に沈んでしまわないようにさせてやりたいものである。
と書いてあります。
エロ画を見ると、ムダにエネルギー(「精」)を使ってしまい、これによって子孫を遺せないというご先祖に対する大きな罪や、マジメに働かないという罪などを得ることになるんだそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・
清・金纓蘭編「格言聯璧」附録(現代・袁嘯波編「民間勧善書」(上海古籍出版社1994)所収)より。「格言聯璧」は先任の肝冷斎がよく引用していた書ですが、こんな重要?なことばを紹介していないので、肝冷斎の持っていた本には「附録」が附いて無かったのかも知れません。