12月19日 すっきりさせてほしいなあ

大呼星斗南(星斗南と大呼す)(「郎潜紀聞」)

裏金をどう使ったのか、すっきりして欲しいところです。しかし過去にも明らかにならず、すっきりしないことも多かったのです。

おいらとグローバリズムはあまり関係ないでアース。

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清の嘉慶十八年(1813)、清朝始まって以来の事件が起こりました。

巨逆林清以七十七人入禁門。

大騒ぎになりましたが、

既殄定。

その後で、朝廷内で大議論になった。

有議築円明園宮牆高厚者、有議増円明園兵額者。

そんな中で、

高郵王引之意非之、具摺上。

この文書を読んで、

皇帝大動容、召対良久。

面会を終えると、皇帝は、

乃罷。

そして、かたわらの軍機大臣に言うには、

王引之乃能言人之所不敢言。

皇帝はそれ以上何も言わなかった。

其奏牘何語、海内迄今弗知。而公之風旨可見矣。

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太平天国の乱が勃発したときのことです。

アヘン戦争の責任を問われて西域に左遷されていた林則徐は、この時にはすでに罪を許されて引退していたのですが、

皇帝特詔起之田間。

公方臥疾、聞命束装、星夜兼程、宿疴益劇。

同行していた息子が見かねて、少し日程を遅らせようとすると、

公慨然曰。

二万里冰天雪窖、隻身荷戈、未嘗言苦、此時反憚労乎。

「はあ」

そして、

口占一聯云、苟利国家生死以、敢因患難避趨之。

である。

乃舁疾亟行、憂国焦労、馳駆尽瘁、遂卒於広甯行館。

あの林則徐が、来る―――

賊震公威名、思解散。

ところが、赴任の途中で亡くなった、というので、

「ひゃっほー」

毒炎益張。

ところで、

公臨没、大呼星斗南。莫解所謂。

そんな大事なことがわからないとはどういうことだ、「すっきりしない、怪しからん」けれどしようがないですよ。

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清・陳康祺「郎潜紀聞」初筆巻四より。三国・蜀漢の諸葛武侯が五丈原に「いまだ捷ちえず」と言い遺し、南宋の名将・宗忠簡が死に臨んで三回、「河を渡れ」(今がチャンスなのだ!)と叫んだことも思い出していただきたい。

千古貞臣、同此遺憾耳。

・・・と言われるチャイナ史上屈指の名場面、わたくしなど感動に鼻水啜るべきところなのに、「知る権利が損なわれた、怪しからん」とは。みなさん、もしかしてグローバリズムでは?

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