11月27日 理屈だけでは割り切れない

不可理暁(理の暁らかにすべからざるあり)(「茶余客語」)

どこか遠くに行きたいものです。もはや通貨安の〇等国ですから、海外で稼いでがっぽりもらってこないといけません。

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唐開元初、有人上言往獅子国求霊薬。

時は有名な玄宗皇帝の時代でございます。帝は言った、

「獅子国とはどこにあるのか」

其国在天竺、居西南海中、旧無人民、止有鬼神及龍、以馴養獅子得名。

この国には、

諸国商賈往与貿易。鬼神不見其形、但出珍宝、題其所値、商賈依価取之。

いわゆる「沈黙交易」が為されておったというのです。

しかしそれは昔のこと、

其地和適、無冬夏之異、諸国人聞其楽土競往、遂成大国。

此即仏経所言天竜夜叉之属。

「うむ、では行ってまいれ」

皇帝は獅子国に行こうという者に、手厚く餞別を与えた。

すると、別の男が言った、

又聞廣東民与海神市者、造舟海上、以貨置舟中、焚契于岸、縦舟而去。

やがて

如期而舟来、所命貨物与原契不爽。亦獅子国之類也。

「うーん」

玄宗皇帝は首をひねった。

「焼いた注文書どおりということはないじゃろう。ちょっと有り得んなあ」

そのひとは慌てて言った、

天下事有不可理暁者。

と。

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清・阮葵生「茶余客話」巻十五より。理屈では割り切れない不思議なことがあるのはわかりますが、後者はさすがにあり得ないなあ。前者は「今はちがいますけどね」とか「あのインドですからね」とか巧妙な伏線が張り巡らされていますから、本当のことだと思います。稼げそうですよ。

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