10月3日 みんなもうすぐ仲間になるかも

誠何心哉(誠に何の心ぞや)(「鶴林玉露」)

世の中いろんな人がいますが、生成AIの前ではひとえに風の前のともしびにおなじ。

妖怪は、みんなぱっと出てぱっと消える。

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自古豪傑之士、立業建功、定変弭難、大抵以無所為而為之者為高。

三代人物、固不待言。

春秋末、越王句践を覇者にするのに力を尽くした范蠡は、呉を滅ぼした後、

扁舟五湖。

戦国の魯仲連はその舌先三寸で趙を救って秦を破り、一通の手紙で斉を助けて燕の聊城を開城せしめたが、いずれの謝礼も断って、東海のほとりに隠れ住み、

吾与富貴而詘於人、寧貧賤而軽世肆志焉。

と言ったという。・・・(「史記」魯仲連伝)

漢の高祖の参謀として帷中に策をめぐらした張子房は、漢が成立すると官職を断って、

飄然従赤松子游。

この三者は、

皆足以高出秦漢人物之上。

まことに李太白の詩にいう、

事了拂衣去、深蔵身与名。

のとおりである。

ところが、

世降俗末、乃有激変稔禍、欺君誤国、殺人害物、以希功賞者。是誠何心哉。

怪しからんですなあ。

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宋・羅大経「鶴林玉露」乙編巻四より。まったく怪しからん・・・と思いかけたのですが、よく考えると筆者の羅大経は南宋の人。もう800年も前のことである。今ではこの仕事(変動を激しくし禍をもたらし、君を欺き国を誤まち人を殺し物を害し・・・)はマス〇ディアがやっているんでしたっけ。でも〇ディアの人も、間もなくAIにお株を奪われてこちらに掃き出されてくると思うので、もうすぐみんな仲間になっちゃうよ。

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