10月19日 カネの無い奴は俺んとこへ来い?

従来非買山(従来、買山に非ず)(「寒山集」)

人間が大地を「所有」する、なんてことができるとは思えないのですが、ローマの人が土地所有権を考えた。

変なモノ飲まさないでモー。

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東晋の名僧・支遁、字は道林は、

因人就深公買印山。

法深が住んでいたのは廬山の「叩山」なので、「印山」は誤りか、あるいは別の人の話と混乱してのであろうとも言われますが、まあ細かいことは気にしなさんな。

法深和尚は言った、

未聞巣由買山而隠。

「巣由」とはなんでしょうか。晋・皇甫謐「高士伝」にいう、

・・・超古代のある日、隠者の許由(きょゆう)は

洗耳於穎水濱。

其友巣父牽犢欲飲之、見由洗耳、問其故。

許由は答えて言った、

堯欲召我為九州之長。悪聞其声、是故洗耳。

「うひゃあ!」

巣父は驚いて、言った。

汚吾犢口。

そして、

牽犢上流飲之。

いい話だなー、と涙がにじんでまいるほどですが、この「巣父」と「許由」の二人を合わせて「巣・由」です。

法深和尚の言葉は、

そんな経済行為などせずに、勝手に棲みつきにこい、ということです。

それを聞いて支遁和尚は、

「そうですか」

と勝手にやってきて住みついた、という。

ここまでは、宋・劉義慶「世説新語」排調二十五より。

ということですから、曰く、

自在白雲閑、従来非買山。

下危須策杖、上険捉藤攀。

その先には、

澗底松常翠、渓辺石自斑。

隠棲すると、

友朋雖阻絶、春至鳥関関。

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伝・唐・寒山「寒山集」より。おカネは大事です。やっぱり買わずに勝手に住み着けばいいんです。その分、株でも買っとけ、イヤなら寄付しろ納税しろ・・・ということじゃよ。

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