10月18日 賢いやつはあまりいない

安得為賢(いずくんぞ賢たるを得ん)(「新序」)

むかしの人は早起きだったんです。

小魚が賢いとオレなんか商売あがったりでチャク。

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春秋五覇の一人、楚の荘王(在位前613~前591)が、ある日、

罷朝而晏。

遅くなったといっても、少しが日が高くなった午前10時ころでしょうか、夫人の樊姫(はんき)が、どうしてこんなに遅くなったのか、訊いた。

荘王は答えた、

今旦与賢相語、不知日之晏也。

賢相為誰。

為虞丘子。

「オオッホッホッホッホッホー」

樊姫掩口而笑。

「何が可笑しいのじゃ」

妾幸得執巾櫛以侍王。非不欲専貴擅愛也。以為傷王之義、故所進与妾同位者数人矣。

「そうだな・・・、いやいや、おまえほどのアレは・・・」

今虞丘子為相数十年、未嘗進一賢。

「それはそうだが」

知而不進、是不忠也。不知是不智也。安得是賢。

そして、また「オオッホッホッホッホー」と大笑い。

「なるほど」

明日朝、王以樊姫之言告虞丘子。虞丘子稽首曰如樊姫之言。

ここにおいて

辞位而進孫叔敖、卒以覇。樊姫与有力焉。

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漢・劉向「新序」雑事第一より。女性活躍ですね。すばらしい。しかし半数以上にしないといけません。できるかな?

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